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糸日谷秀幸塾>【キチン・キトサン】素朴な疑問
かに
◆ Q&A

Q1・・・ キチン・キトサンの研究が始まったのはいつ頃ですか?
Q2・・・ キチン・キトサンは何から作るのでしょうか?
Q3・・・ キチン・キトサンの作り方について教えてください。
Q4・・・ キチンとキトサンは違うものなのでしょうか?
Q5・・・ キチンとキトサンは違うものなのにキチン・キトサンと称したりするのは、なぜですか?
Q6・・・ グルコサミンはキトサンの低分子であるという話を聞いたのですが、関節症を改善しますか?
Q7・・・ キトサンが体内で吸収されないのであれば、どういったメリットがあるのか良くわかりません。
Q8・・・ 吸収されないのにキトサンに免疫力を高める働きがあるのは、なぜですか?
Q9・・・ 「コレステロールが高めの人に」というキトサンのトクホ商品があります。しかし、わずかな摂取量で食事中のコレステロールをくっつけて出すとはとても思えないのですが?
Q10・・・ マイナスイオンが健康に良いと言われていますが、キトサンはプラスイオンなのでしょうか?
Q11・・・ 以前、テレビの健康番組で「桜エビを殻ごと食べれば、キトサンを摂取出来る。健康食品は、必要ない」と言っていました。本当でしょうか?


Q1・・・ キチン・キトサンの研究が始まったのはいつ頃ですか?
A1・・・ 日本では、1982年、農水省によってスタートした「未利用生物資源・バイオマス10ヶ年計画」の中にキチン・キトサンの基礎研究が盛り込まれていたことに始まります。その後、1985年に文部省が60億円の研究費助成をキチン・キトサンに関する研究に当てることを発表。鳥取大学など全国13の大学に対して助成金が与えられ、研究の結果、様々な働きがあることがわかってきました。

Q2・・・ キチン・キトサンは何から作るのでしょうか?
A2・・・ キトサンはキチン質をベースにして製造しますので、キチン質が含まれるカニやエビ殻、イカの中骨、キノコなどがその原材料となります。

Q3・・・ キチン・キトサンの作り方について教えてください。
A3・・・ 一般によく材料として使われるベニズワイガニを例に取って説明します。ベニズワイの殻は、キチン質、カルシウム、たんぱく質をそれぞれ32.4%、37.4%、30.2%の割合で含んでおり、塩酸と水酸化ナトリウムを用いてカルシウムとたんぱく質を溶かし、キチン質のみを取り出します。さらにキチン質を水酸化ナトリウム溶液の中で加熱処理することで、アセチルアミノ基からアセチル基を取り外して(脱アセチル化)キトサンにします。その他、キチン脱アセチラーゼを分泌するアエロモナス属やエンテロバクター属の細菌を用いて脱アセチル化させる方法もあります。

Q4・・・ キチンとキトサンは違うものなのでしょうか?
A4・・・ 違います。キチンの分子にはアセチルアミノ基が付いていますが、キトサンの分子にはアミノ基が付いています。このアミノ基は酸性下ではプラスに帯電し、マイナスに帯電したものをくっつける働きがあります。一方キチンは、キトサンと違い酸性下でも溶けませんし、帯電しません。

Q5・・・ キチンとキトサンは違うものなのにキチン・キトサンと称したりするのは、なぜですか?
A6・・・ キチンからキトサンを製造する際、100%のキトサンが出来るわけではなく、数%から数10%はキチンのままで存在します。それで"キチン・キトサン"と称しているわけですが、発音しにくい言葉なので、最近では脱アセチル化度の高いキチン・キトサンを単に"キトサン"と称して呼んでいます。

Q6・・・ グルコサミンはキトサンの低分子であるという話を聞いたのですが、関節症を改善しますか?
A6・・・ ご指摘の通り、グルコサミン分子が鎖状に連なったポリマーがキトサンです。キトサンを経口摂取した場合、人の体内にはキトサンをグルコサミンにまで分解する酵素は存在しません。従って、体内でグルコサミンになって吸収され、関節症を改善するといった働きは期待出来ません。

Q7・・・ キトサンが体内で吸収されないのであれば、どういったメリットがあるのか良くわかりません。
A7・・・ キトサンは胃の中に入ると酸性下でゲル状となります。このことは、食べ物の消化吸収をスローにするといった働きが出てきます。またアミノ基がプラスに帯電することで、マイナスに帯電した有害物質などをくっつけて排泄するといった働きも出てきます。

Q8・・・ 吸収されないのにキトサンに免疫力を高める働きがあるのは、なぜですか?
A8・・・ 経口摂取したキトサンが小腸を通過する際、パイエル板などを刺激するために免疫力がアップすると考えられています。なおキトサンの免疫活性のデータは「マウスはあるが、ヒトのデータはない」というネット上の記載もありますが、それは間違いで、低分子キトサン(キトサンオリゴ糖)の経口摂取によりNK細胞が活性化したという論文(日本臨床栄養学会雑誌(1999年)等)が存在します。

Q9・・・ 「コレステロールが高めの人に」というキトサンのトクホ商品があります。しかし、わずかな摂取量で食事中のコレステロールをくっつけて出すとはとても思えないのですが?
A9・・・ 脂肪の消化吸収を助ける胆汁酸は、肝臓でコレステロールから作られ十二指腸に分泌されます。一日に必要な胆汁酸は約30gと言われていますが、肝臓で合成される量は1gほどでとても足りません。そこで、十二指腸から分泌された胆汁酸は回腸で再び吸収されてリサイクルしているわけです。 胆汁酸はマイナスに帯電しておりますので、プラスに帯電したキトサンがくっつけて便と一緒に排泄してしまうと肝臓に再び戻ってくる胆汁酸量が減少します。そこで、肝臓内でコレステロールを消費して胆汁を作り出すことになります。その結果、血中のコレステロールが低下するわけです。直接食事中のコレステロールをくっつけて排泄するわけではありません。

Q10・・・ マイナスイオンが健康に良いと言われていますが、キトサンはプラスイオンなのでしょうか?
A10・・・ キトサンに限らずカルシウム、マグネシウム、カリウムなどプラスに帯電したものを"正イオン(陽イオン)"と言います。また塩素やリン、ヨード、フッ素などマイナスに帯電したものを"負イオン(陰イオン)"と言います。今世間で騒がれているマイナスイオンとは、「(空気中などに)マイナスに帯電した電子が多い状態」のことで、化学的な負イオン(陰イオン)とはまったく別物です。

Q11・・・ 以前、テレビの健康番組で「桜エビを殻ごと食べれば、キトサンを摂取出来る。健康食品は、必要ない」と言っていました。本当でしょうか?
A11・・・ 私もそれを見てビックリしました。しかも言っていたのが「医学博士」でしたから…。結論から言いますと、エビの殻や尻尾を食べて摂取できるのは"キチン"であって"キトサン"ではありません。一般に「胆汁酸を排泄してコレステロールを下げる働き」や「核酸やプリン体と結合して、尿酸値を下げる働き」などは、アミノ基が+帯電したキトサンによるものです。今のところ、キトサンを含んでいる食べ物は「テンペ」ぐらいしかありません。それなりの効果を期待したいのであれば、やはり健康食品の摂取をお勧めします。

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